Greenfoot(グリーンフット)を試してみよう(その1)
Greenfoot は Java を使ってゲームのような画面でプログラミングをする開発環境(かいはつかんきょう)です。今回からいくつかの記事に分けて Greenfoot も Java も何も知らない人の為に簡単に始められる手順を紹介します。
Greenfoot は既にインストールされていることを前提としていますので、まだインストールしていない場合は以下のリンクから行なって下さい。
また、この記事は Greenfoot サイトの以下のチュートリアルを参考にしています。素晴らしいチュートリアルなので(英語ですが)ぜひとも試してみるといいでしょう。
- Interacting with Greenfoot
- Movement and Key Control
- Detecting and Removing Actors, and Making Methods
- Saving the World, Making and Playing Sound
- Adding a Randomly Moving Enemy
- How to Access One Object From Another
ネズミが動くプログラムをつくってみる
手順の全体を通して「ネズミが Greenfoot の世界の中を動くプログラム」を作ってみます。最初は動くこともできないネズミがだんだんとキーボード操作で動けるようになったりエサを食べたりできるようになれば成功です!
ただ、今回の記事ではまずネズミを Greenfoot の世界(これをワールドと呼びますが)にとりあえず追加するところまでをやってみます。
ネズミをワールドに追加してみる
最初はなによりも Greenfoot を起動するところですね。ちょいちょいっと起動して下さい。
Greenfoot アイコンをクリックする
Greenfoot が起動しました。それではシナリオ(Scenario)を作ってみましょう。
シナリオを作る
Greenfoot ではシナリオの単位でゲーム等のプログラムを作っていくことができます。シナリオはアイコン・背景・プログラム等が含まれます。
シナリオが作成されると Greenfoot の画面はいったん終了し、もう一度起動します。この時にはラット(ねずみ、rat)シナリオが開いた状態で画面に表示されます。
ただ、この状態だと何も表示されていません。ちょっとさみしいので次に背景をつけてみましょう。
ワールドに背景を付ける
Greenfoot では World Class(ワールドクラス)というところで背景をクラスとして追加します。
クラスは今のところパンやおかしで使う型と考えておけばいいでしょう。星の形の型があればいくつでも星型のおかしが作れるのと同じでクラスがあればその後いくつでも背景を作ることができます。
すると今度は World(ワールド)の下に Background ができましたね。ちいさい背景のアイコンも付いています。
それでは今度はコンパイルしてみましょう。
ようやくこれで背景が出てきましたね。それではコンパイルとは何でしょうか?
コンパイルはデータをコンピュータが理解できる形に変えることです。上の例では「New subclass…」から Background を作った時に実は Java のソースファイルができています。その中で自分が選んだ背景も一緒に登録されたのです。
コンパイルを行ったことで Java のソースファイルや自分の選んだ背景がコンピュータの理解できる形に変わり、背景が現れたのですね。
それではこの背景にネズミを追加してみましょう。
ネズミを作る
まず最初にネズミを作ります。ネズミはアクター(Actor)として作ります。アクターは日本語にすると俳優の意味ですね。ここでも意味は同じです。最初にネズミの型をクラスとして作っておきます。するとこのネズミの型からは何匹でもネズミが作れるようになります。
これでようやくネズミもできました。下のイメージのように Actor の下にネズミが表示されましたね?
そうしたら改めてもう一度 Compile ボタンを押してコンパイルしておきましょう。これでネズミも準備ができました!!
(ちなみにコンパイルしないとネズミを背景に追加する為の「new Rat()」メニューが出て来ません)
ネズミを背景(World)に追加する
さあ、ネズミを背景(ワールド)に追加しましょう。
これでネズミが追加できたでしょうか?
この後 Run や Act を押して実行してみましょう。。。と言いたい所ですが残念ながらまだ何も起こりません。
とりあえずネズミがワールドに現れるところまではできましたが、次回の「Greenfoot(グリーンフット)を試してみよう(その2)」で Run や Act を押した時の処理を Java でプログラムする方法を紹介したいと思います。